ビットコイン、急騰から急落へ|CPIとFOMCが影響か
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)価格はこのほど、12日夜に約7万ドルまで急騰したのち、13日昼に約6万7000ドルまで急落した。
ビットコインを含む仮想通貨市場の時価総額は、過去24時間で1%未満の変動率となっている。
この変動により、各仮想通貨取引所でのポシションの精算も発生している。
これは米国で、12日夜に5月のCPI(消費者物価指数)の結果と13日早朝にFOMC(連邦公開市場委員会)の発表によってもたらされたと考えられている。
CPI:インフレ率低下
米国の5月のCPIは、以下のような結果となっていた。
- 総合:結果+0.0% 前回+0.3% 予想+0.1%
- 総合:結果+3.3% 前回+3.4% 予想+3.4%
- コア:結果+0.2% 前回+0.3% 予想+0.3%
- コア:結果+3.4% 前回+3.6% 予想+3.5%
※すべて前年比の数値
特に総合CPIの数値が、エコノミストが予想した数値である3.4%を下回った。
インフレ率が低下したことで、ドルや国債の利回りが低下し株式や仮想通貨などリスク資産へ資金が流れてくることが期待されている。
この結果により、ビットコイン価格は、直近安値であった約6万6000ドルから7万ドルまで急騰した。
FOMC:利下げ遠のく
しかし13日早朝、FOMCが開かれ、2024年の利下げ回数が当初予想されていた回数よりも少なくなることが示唆された。
具体的には、3月のFOMCで利下げ回数は年内3回となる予想であったが、今回の発表で2024年内の利下げ回数は1回となることが示唆された
また、FRB(連邦準備制度理事会)のパウエル議長は、「インフレ率が持続的に2%に向かっているという確信を得られるまで、利下げすることは適切ではない。」と発言をした。
この発表により、ビットコイン価格は、一時約6万7000ドルまで急落した。
同通貨は11日にも、投資家のFOMCの発表を控えた動きにより、1日で2%以上の下落を経験していた。
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