米SEC、現物型イーサリアムETF承認を先送り|2024年2月に判断

根津栄作
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SEC、現物型イーサリアムETF承認を先送り|ノヴォグラッツ氏は悲観的

米国証券取引委員会(SEC)は13日、現物型イーサリアム上場投資信託(ETF)に関する判断を先送りした。今回の延期は、資産運用企業インベスコとギャラクシー・デジタルが申請した「インベスコ・ギャラクシー・イーサリアムETF」に対するもの。

ギャラクシー・デジタルのマイケル・ノヴォグラッツ創設者兼CEOは、イーサリアムETFに対して懐疑的な見解を示した。同氏は、「イーサリアムETFはビットコインよりも見込みが薄い」と述べている。

現物型イーサリアムETFの動向


現物型イーサリアムETFは、承認されれば米国初。ETFは証券取引所で売買できるため、承認されると株式投資家や暗号資産(仮想通貨)投資に懐疑的な投資家、機関投資家などからの資金流入が見込まれる。

初めて申請したのは資産運用最大手ブラックロック。アーク・インベストメント、フィデリティなど資産運用各社も続いている。インベスコとギャラクシー・デジタルが現物型イーサリアムETF「インベスコ・ギャラクシー・イーサリアムETF」を申請したのは9月。

これまで、現物型ETFの承認は複数回延期されている。SECは当初、12月23日までに判断を下すとしていたが、延期した。新たな裁定日は2024年2月6日。

規則変更に伴う対応措置を探るためだ。懸念事項を検討するため、審議時間を延長する必要がある。

SECは申請を行った各社と会合を重ねており、最初に申請を行ったブラックロックに対しては1月中旬までに判断する。なお、公平な競争状況を確保するため、各社の申請を同時に承認する可能性もある。

ETF関連のニュースはビットコイン(BTC)価格にも大きな影響を及ぼす。直近の続伸も、現物型ビットコインETF承認に対する期待から、買う圧が高まったため。イーサリアムは、ETFに加えてプロトコル更新も予定されている。米金融大手JPモルガンは、24年にイーサリアムが上昇幅でビットコインを上回るとの最新予測を発表している。