イーサリアムL2市場、2030年までに1兆ドル超えを予想|投資会社VanEck

Naoki Saito
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イーサリアムレイヤー2への市場予想

大手投資会社VanEckはこのほど、イーサリアムレイヤー2市場の評価額が2030年までに少なくとも1兆ドルを超えると予想した。

全46のレイヤー2ネットワークを対象として、取引価格、開発者やユーザーの環境、信頼性、エコシステムの規模に焦点を当てて分析したレポートとなる。

また今後、「数千」のロールアップが出現し、イーサリアムエコシステム市場のシェア率は全ブロックチェーン市場のうち60%を占めると予想している。

レイヤー 2トークンには「弱気」な見解見せる


イーサリアム(ETH)は長年、高額な取引手数料と処理時間に悩まされ、スケーラビリティ(快適性)の欠如が課題として抱えていた。

問題解決の糸口としてレイヤー2ネットワークが期待されており、ロールアップといわれる技術を使うことで、イーサリアムのセキュリティを継承しながら手数料や処理時間の削減が可能になる。

中でもArbitrumは執筆時点で、180億ドルを超える入金額を誇る最大のエコシステムであり、分析対象となった46のネットワークのうち大部分を占めている。

しかしVanEckは、日に日にレイヤー2市場の競争は激化しており、同セクターの暗号資産(仮想通貨)への投資で期待できるリターンには弱気な見解を示している。

レイヤー2系トークンの上位7つはすでに、400億ドルの評価額を誇る。しかし、立ち上げを予定している強力なプロジェクトも多数ある。

つまり今後12~18 か月でレイヤー2トークンの評価額が1,000 億ドル増加する可能性があること考えると、大きく価値を伸ばすには熾烈な競争を勝ち抜く必要があるためだという。