KucoinとHuobiがロシアの銀行が制裁措置を回避することを可能にしたと報告書で非難される

世界最大級の仮想通貨取引所であるHuobiとKuCoinは、制裁を受けたロシアの銀行の顧客にサービスを提供し続けていると報じられています。

ブロックチェーン分析会社Inca Digitalが提供する調査を引用して、セーシェルに拠点を置く両取引所が、Sberbankを含むロシアの制裁対象銀行が発行したデビットカードによる取引を、トレーダーのピアツーピア・プラットフォームで阻止するために適切な措置を取らなかったとBloombergは報じました。

Inca DigitalのCEOであるAdam Zarazinski氏は金曜日のインタビューで、これはアメリカとヨーロッパの制裁に違反する可能性があると述べました。同氏は、この取引には、過去数年にわたり規制当局から大きな監視を受けてきたTether Limitedが立ち上げたドルペッグ型ステーブルコインであるテザーがよく関与していると指摘しました。

「テザーはロシア人がお金を国外に移動させるために頻繁に使用されています。」とZarazinski氏は言いました。「特にこの2つの取引所では、制裁を受けたロシアの銀行に仮想通貨銀行サービスを提供するために絶対に使用されています。」

KuCoinの幹部はこの報道を否定し、HuobiのアドバイザーであるJustin Sun氏はこの主張に対して何も言及しませんでした。「KuCoinはロシアの銀行が発行したカードの入出金をサポートしていない 。」とKuCoinの最高経営責任者であるJohnny Lyu氏は言ったと伝えられています。

また、世界最大の仮想通貨取引所であるBinanceは、店頭取引やピアツーピア市場など、「ロシア人が自国通貨を仮想通貨に変換するための複数の方法」を提供していると報告されています。

Binanceはこの疑惑を否定しています。同取引所は、KYC規制を徹底的に実施しているとし、「ユーザー間のあらゆるコミュニケーションをフィルタリングし、あらゆる種類の回避策を通じてロシアの事業体との潜在的な結びつきが絶対にないようにするという特別な追加ステップをとっている 。」とさえ述べています。

一方、シンガポールに拠点を置く取引所ByBitでは、ユーザーがピアツーピア市場と不換紙幣預金を使用してロシア・ルーブルを仮想通貨に変換することができると報告されています。ロシア人は、オンラインデジタルウォレットや地元の銀行カード（「ロシア発行のカード 」を含む）を介して不換紙幣を預金した後、取引所で仮想通貨を購入することもできます。

「これらの取引所の多くは、制裁措置の発動により、ロシアでの業務を公式に縮小している。ロシアからのユーザーをブロックし、新しいアカウントを開設できないようにしたとも主張している」と報告されています。

この報告書は、金曜日にロシアがウクライナに本格的に侵攻してから1周年を迎え、以来、双方の兵士数十万人が死亡し、数百万人のウクライナ人が故郷を追われている戦争について述べたものである。

ロシアの金融機関とオリガルヒを広範な金融システムから締め出そうとするワシントンの試みにある欠点を強調するために、Incaはこの報告書を近く公開する予定だと述べています。

以前からロシアが仮想通貨通貨を利用して制裁を逃れようとする可能性について多くの政策立案者や当局者が、警告していたことは注目に値します。実際、米国の著名な民主党上院議員であるElizabeth Warren氏は、米国議会にロシアの仮想通貨取引を阻止するための法案を提出したほどです。