暗号資産はお金ではない|IMF専務理事インタビュー

Kengo Oguri
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卓台に乗ったビットコイン

国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事は15日、Yahoo Finance Live配信インタビューで「暗号資産はお金ではない」と語った。

ゲオルギエバ氏はインタビューで「貨幣と資産は区別しなければならない。資産には、裏付けがあり安全なものもあれば、裏付けがなくリスクの高い投資もある。暗号資産(仮想通貨)はお金ではなくMMF(マネー・マーケット・ファンド)のようなものだ」と述べた。

MMFは、ローリスクな運用を行うために国債や社債を中心に運用する投資信託。貨幣のように元本保証はない。

同氏は「これまでの貨幣の歴史において民間セクターは役割を果たしてきたが、国民には慎重に情報を提供しなければならない。民間セクターの参加で決済システムを強化はできると考えているが、暗号資産が貨幣と同等のものであるという誤解を与えないようにしなければならない」とも述べている。

インタビューは現物ビットコイン(BTC)上場投資信託が承認される数時間前に発表


Yahoo Financeによると、ゲオルギエバ氏のインタビューが公開されたのは、米証券取引委員会(SEC)が現物ビットコイン(BTC)上場投資信託(ETF)を承認する数時間前だった。

資産運用会社コインシェアーズのジェームス・バターフィル氏は、1月15日のデジタル資産ファンドレポートにおいて、デジタル資産投資商品の資金流入額が11億8000万ドルを超えたと指摘。

ゲオルギエワ氏は2023年12月、ソウルで開催されたデジタル通貨に関する会議で「暗号通貨は金融の安定性にリスクをもたらすゆえに規制が必要」と発言するなど、一貫して慎重な姿勢。