AIと仮想通貨の衝突が、詐欺師を引き寄せる – 何が起きているのか？

画像引用先：Adobe/ZayNyi

仮想通貨業界が進化を続ける中で、人工知能（AI）の誇大広告と仮想通貨を融合させた新たな詐欺の波が出現していると、Tezosブロックチェーンの共同創設者であるKathleen Breitman氏が警告しています。

日曜日のフォーチュン誌への寄稿では、日和見主義者が一見無関係に見えるこれらの分野を融合させ、無防備な投資家を利用しようとする傾向が強まっていると注意喚起しています。

AIに関連した3種類の仮想通貨詐欺

Breitman氏によれば、この新たなトレンドには3つの異なる特徴があるとのことです。

1つ目は、AIモデルまたはサービスにアクセスするために仮想通貨トークンを使用するもので、AIと仮想通貨の両方の文脈で「トークン」という用語が重複して使用されていることを利用しようとする試みです。

一部のAIサービスは支払いに仮想通貨を受け入れていますが、この連携は表面的なものであることが多く、起業家は投資家に対して、そうではないように説得しようとする可能性があるとBreitman氏は述べています。

2つ目の特徴は、「データは新しい石油である」という概念を再検討するものです。これは、2017年のイニシャルコインオファリング（ICO）ブームから来たフレーズであり、現在ではインターネットミームとなっています。

Tezosの共同創設者によれば、詐欺師は「データマーケットプレイス」と称して個人のデータをAIトレーニングモデルに貢献する人々に報酬を与えると主張するトークンを売りつける可能性があります。

Breitman氏は記事の中で、個人データは「賢明な方法ではない」収益化可能な資産であると述べ、この概念を否定しました。

3つ目の特徴として、Breitman氏は「AI」や「GPT」（人気チャットボットであるChatGPTに基づく）という名前が明示的にブランド化されたトークンの出現を予測しており、これらの技術に対する興奮を利用しているとしています。

仮想通貨とAIの統合、ほとんど意味をなさない

結論として、Breitman氏はこれまでに見られたAIと仮想通貨の統合を試みる動きは、本物のAI開発者の目には理にかなっていないと強調しました。

同氏はまた、こうした無理やり組み込まれたトークンに騙されないように警告し、残念ながら仮想通貨業界は疑わしいビジネスモデルを生み出し、何も知らない投資家を引きつけようとする傾向があると指摘しました。

「これには、小売業者にトークンを投げ売りすることを期待して、既存の仮想通貨ビジネスをリブランディングすることも含まれます」と彼女は述べ、仮想通貨の主な価値は「国境を越えて人々を結びつける、検閲に強い価値の保存手段」を提供することであると読者に思い出させています。