メタマスクが「MetaMaskカード」発表|マスターカードも協力
暗号資産(仮想通貨)ウォレット大手のメタマスクは14日、決済大手マスターカードと提携し、新たなデビットカード 「MetaMaskカード」を導入することを発表した。
同製品は、メタマスクから直接支払いができる世界初のデビットカードとなっている。
そのため、マスターカード決済に対応する場所ならどこでも、仮想通貨を使って日常の買い物ができるようになるという。
同製品は発売当初、欧州連合(EU)および英国の数千人のユーザーへ試験的に提供され、今後数四半期に渡って他地域にも拡大される予定だ。
従来の仮想通貨決済が抱える問題
仮想通貨における問題として、現実世界の通貨として利用するには、実用性に乏しいという点があった。
もし仮想通貨ウォレットに入った資金を決済に使いたい場合、仮想通貨取引所に送金、その後銀行に送金、着金後に支払いに使うといった手順を踏む必要がある。
また、そのような問題を解決するために、仮想通貨決済を可能にするカードも開発されてきた。しかし、そのほとんどはプリペイドカードと同様に機能し、使用前に第三者へ資金を送金する必要がある。
一方、「MetaMaskカード」は、従来のデビットカードのようにメタマスクに入った仮想通貨を直接(第三者への送金も不要)使用した支払いが可能だ。
対象通貨は当初、Linea上のWETH(ラップされたイーサリアム)、USDC、USDTが含まれるという。
Lineaは、メタマスクの開発企業コンセンシスが開発および運営するイーサリアム(ETH)のレイヤー2ネットワークだ。
アップルペイやGoogleペイへ統合
また同製品は、Apple PayまたはGoogle Payとの統合が含まれている。
そのため、お手持ちのスマートフォンにカード情報を読み込ませ、物理的なカードを持参することなく日常の買い物時に使用ができる。
ただし利用するには、メタマスクのポートフォリオサイト上の「カード」タブにアクセスし、利用資格があると認められたユーザーのみとなる。
現在利用資格がない、および将来資格を得る可能性がある場合に通知を受け取りたい場合は、公式フォームから通知の受け取り設定もできる。