イーサリアム(ETH)とは?独自の仕組みや特徴を徹底解説
イーサリアム(ETH/Ethereum)とは、2013年に考案された仮想通貨プラットフォームで使われる、暗号資産(仮想通貨)のこと。時価総額は第2位で、スマートコントラクト機能や幅広い応用性により、世界中から人気を集めています。
本記事では、イーサリアムに興味を持ってる方へ、特徴や仕組み、将来性などを、初心者にもわかりやすく解説していきます。「イーサリアムってなに?」「イーサリアムの歴史や仕組みを詳しく知りたい」と思う方は、ぜひ最後までご覧ください。
イーサリアム(ETH)とは?
イーサリアム(ETH)とは、2015年7月に登場した「スマートコントラクト」を実装しているブロックチェーンプラットフォームです。
ビットコインに次ぐ時価総額を誇るアルトコインであるイーサ(ETH)を基軸とし、NFTゲームやDEXなど幅広く使われています。近年では稼げるNFTゲームであるSTEPNも注目を浴びており、イーサリアムにとっての追い風となるかもしれません。
そんなイーサリアムの詳細を以下にまとめました。
トークン名称 | イーサリアム(Ethereum) |
ティッカー | ETH +4.58% |
リリース日 | 2015年7月 |
発行枚数 | 上限なし |
現在価格 | $2,438.53 |
時価総額ランキング | 2位 |
公式サイト | https://ethereum.org/ja/ |
イーサリアムの創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は、ビットコインの機能を拡張し、より汎用的なプラットフォームを作ることを目指しました。その結果、イーサリアムは「世界のコンピューター」とも呼ばれる、分散型アプリケーション(dApps)の基盤となりました。
イーサリアムとビットコインの違いは?
イーサリアムとビットコインは、以下のように目的や機能に大きな違いがあります。
ビットコイン | イーサリアム | |
主な使い道 | 価値保存・送金・決済 | プラットフォーム |
スマートコントラクト | 基本的に不可 | 可能 |
発行上限 | 2,100万枚 | 上限なし |
コンセンサスアルゴリズム | PoW(Proof of Work) | PoS(Proof of Stake) |
取引速度 | 約10分 | 約15秒 |
時価総額ランキング | 1位 | 2位 |
両者には一長一短があり、目的や需要に応じて選択することが重要です。
ビットコインの安定性と信頼性、イーサリアムの柔軟性と革新性、それぞれに価値があり、異なる目的に適しています。イーサリアムの発行上限は今後、アップデートで決まる可能性もあるでしょう。
イーサリアム(ETH)ならではの仕組みや特徴
続いて、イーサリアム(ETH)ならではの仕組みや特徴を解説していきます。
イーサリアムの5つの仕組み
- スマートコントラクトの実装
- DAppsが開発されているプラットフォーム
- NFT分野でも活用されている
- DeFiとしても機能する
- ICOで応用できる
①:スマートコントラクトの実装
スマートコントラクトとは「特定の条件を満たすと第三者の仲介なしで自動的に実行されるプログラム」のことです。
例えば、クラウドファンディングで、目標金額と期限を設定し、条件達成時に資金を主催者に送り、未達成時は自動返金するということがスマートコントラクトで実装可能です。
スマートコントラクトの応用範囲は非常に広く、金融、保険、不動産、投票システム、Move to Earnなど、多岐にわたる分野で活用されています。
今後も、技術の発展とともに、イーサリアムの可能性はさらに広がっていくことが期待されています。
②:DAppsが開発されているプラットフォーム
DApps(分散型アプリケーション)とは、中央集権的な管理者を必要とせず、ブロックチェーン上で動作するアプリケーションのことを指します。
DAppsの使い道は非常に多様で、例えば下記が挙げられます。
- 金融システム
- NFTゲーム
- ソーシャルメディア
- 身分証システム
メタマスクなどのウォレットを使用してやり取りします。取引にはガス代としてイーサリアムが必要です。イーサリアムがDApps開発のプラットフォームとして発展を続けることで、イーサリアムは儲かる仮想通貨として話題になるかもしれません。
③:NFT分野でも活用されている
イーサリアムは、NFT(非代替性トークン)の分野で広く活用されています。NFTとは、コピペや改ざんができないデジタルデータのことで、イーサリアム上で最も広く普及しています。
NFTマーケットプレイスのOpen Seaでは、月の取引量が12億ドルを超えたこともあり、CryptoPunksやBAYCなどのプロジェクトも成功を収めています。音楽、スポーツ、不動産など、様々な分野でNFTの活用が広がっており、新しい経済システムの可能性を開いています。
NFTについてもっと知りたい方や興味のある方は、NFTの始め方を参考にしてみてください。
④:DeFiとしても機能する
イーサリアムは、DeFi(分散型金融)プラットフォームとしても重要な役割を果たしています。スマートコントラクト機能を活用し、従来の金融システムを分散化・自動化する新しい金融形態を実現しています。
イーサリアム上では、Uniswap、CompoundやAaveといったイールドファーミングができるDEXなどで活用されています。DeFiの成長は急速で、2020年から2021年にかけて、イーサリアム上のDeFiプロトコルにロックされた資産は1000億ドル以上に急増しました。
今後も技術の進化とともに、従来の金融システムに大きな変革をもたらすことが期待され、仮想通貨の次に流行るものとして期待されています。
⑤:ICOで応用できる
イーサリアムの特徴5つ目は、仮想通貨ICOの実施に適した機能を持っていることです。ERC-20トークン規格を用いて、Web3.0仮想通貨やトークンを発行し、効率的かつ透明性の高い資金調達が可能です。
実際、Filecoinの約2億5700万ドルの調達など、イーサリアムを使用したICOの成功例も多く存在するなどプレセール仮想通貨も話題になります。ICOによって多くの投資家が1000倍仮想通貨になるのではないかと予想しています。
イーサリアム(ETH)の今後の将来性
独自の特徴を持ったイーサリアム(ETH)ですが、将来性はあるのか。結論、以下の理由から将来性ありと予想できます。
- 現物ETFの承認
- ロードマップが明確
- プラットフォームの拡大
- スケーラビリティ問題の解消
- 価格予想が右肩上がり
①:現物ETFの承認
現物ビットコインETF承認に続き、2024年5月24日にイーサリアムも現物ETFに承認されました。ETF承認により、機関投資家や一般投資家がより簡単にイーサリアムに投資できるようになります。
イーサリアムの「機関化」や「主流化」が促進され、従来の金融システムへの組み込みが進む可能性があり、市場の流動性向上や、ETF間の手数料競争による投資家メリットも予想されます。
かつてのビットコイン成功者のように、ETF承認がイーサリアムのエコシステム全体に波及効果をもたらす可能性も。ここ数年で仮想通貨の億り人が増えるかもしれません。
②:ロードマップが明確
イーサリアムの将来性を支える大きな強みは、明確なロードマップです。「イーサリアム2.0」と呼ばれる大規模アップグレード計画を中心に、継続的な改善が進められています。
イーサリアムの今後の進展として、以下が挙げられます。
- The Surge
- The Scouege
- The Verge
- The Purge
- The Splurge
上記のように5段階のアップグレードが計画されており、DeFiやNFTなどのアプリケーションの更なる普及が見込まれています。明確なロードマップから、イーサリアムはおすすめ仮想通貨として多くの投資家や企業から人気を得ています。ビットコイン
③:プラットフォームの拡大
イーサリアムの将来性は、プラットフォームの拡大に大きく支えられています。DAppsやスマートコントラクトの実行基盤として、多様な分野で活用され、プラットフォームの拡大と将来性への期待が、イーサリアムの需要を押し上げる要因となっているのです。
特に分散型取引所では、UniswapやAaveなどの人気プロトコルが運用されています。実際、DEXToolsを活用すると、イーサリアムがどれだけ多くの仮想通貨に使われてるかがわかります。なお、海外の取引所を利用する予定の方は、仮想通貨取引でおすすめのVPNも検討することをおすすめします。
メタバース仮想通貨やエンタープライズ向けソリューションにも採用されており、JPモルガン・チェースやマイクロソフトなどの大企業も参入しています。イーサリアムは新しい経済システムやデジタル体験を創出する基盤として、今後も発展が期待されています。
④:スケーラビリティ問題の解消
イーサリアムの将来性を高める重要な要素として、スケーラビリティ問題の解消が挙げられます。
イーサリアムは、ネットワークの人気が高まるにつれ、トランザクション処理能力の限界が顕在化し、手数料高騰や処理の遅延が問題となっていました。ロードマップで解説したアップデートを行っていくことで、問題の解決策が進展しており、イーサリアムの将来性をさらに高めています。
技術的な課題は残されているものの、スケーラビリティ問題の解消は、イーサリアムをグローバルスケールのプラットフォームとして確立させ、将来性を大きく高めると考えられています。
⑤:価格予想が右肩上がり
イーサリアムの価格予想の多くは、長期的に右肩上がりで推移するという見方を示しており、投資家たちの注目を集めています。
- AI:2025年までに5,463ドル(約86万円)
- インディペンデント紙:2025年末までに19,842ドル(約310万円)
- ファインダー社:2025年に平均約1.8万ドル(約280万円)
- Binhdangg氏:2024年内に5,400ドル(約84万円)
多くの専門家や機関による価格予想は、イーサリアムの長期的な成長ポテンシャルを示唆しています。イーサリアムは、長期保有の仮想通貨としておすすめです。
イーサリアム(ETH)の過去の歴史
続いて過去のイーサリアム(ETH)の歴史を見ていきましょう。
- トークンセール開始
- イーサリアムの一般公開
- The DAO事件
- 仮想通貨の元年到来
①:トークンセール開始
2013年、イーサリアムの創業者、ヴィタリック・ブテリンがイーサリアムの構想を発表しました。
2014年7月から8月にかけて、初期資金調達のためのトークンセールが実施され、約3,100万ドル相当のビットコインが集まりました。1ビットコインにつき2,000イーサ(ETH)が仮想通貨エアドロップされ、イーサリアムの本格的な開発が始まりました。
トークンセールは、イーサリアムの歴史における重要な出発点となり、イーサリアムは実現可能な大規模プロジェクトへと進化する足がかりを得たのです。
②:イーサリアムの一般公開
2015年7月30日に、イーサリアムが正式に一般公開されました。主なポイントは以下の通りです。
- ICOで購入されたイーサの配布と取引開始
- スマートコントラクトの作成と実行
- DAppsの開発が可能
- Solidityの導入により、多くの開発者が参加
一般公開は、プログラム可能なブロックチェーンという新概念を世界に示し、デジタル経済の未来を形作る重要な一歩となりました。
③:The DAO事件
2016年6月、イーサリアム上に構築された分散型自律組織The DAOが、スマートコントラクトの脆弱性を突かれ、約360万ETH(当時約50億円相当)が不正に引き出されました。
ハッキング自体は、The DAOのコードの欠陥を利用したもので、イーサリアムのプロトコル自体の脆弱性ではありませんでした。この事件を受け、ハードフォークを実施し、盗まれた資金は投資家に返還されました。
イーサリアムのセキュリティとガバナンスの改善につながり、ブロックチェーン業界に多くの教訓を提供しました。
④:仮想通貨の元年到来
2017年は、イーサリアムやミームコインを含む、仮想通貨市場にとって「仮想通貨元年」と呼べる画期的な年でした。主な出来事は以下の通りです。
- 年初約8ドルから年末約750ドルへ、約100倍の上昇。
- ERC-20トークンを利用した多数のプロジェクトが登場。
- CryptoKittiesなどのブロックチェーンゲームが人気に。
- 企業採用の進展
- 日本での改正資金決済法施行
- メトロポリスアップグレードの第一段階実施
仮想通貨バブルの年を機に、イーサリアムのエコシステムは急速に拡大し、同時にスケーラビリティなどの課題も明確になりました。2017年の経験は、その後のイーサリアムの発展に大きな影響を与えています。
イーサリアム(ETH)に関するQ&A
最後にイーサリアム(ETH)に関するよくある質問に対してQ&A形式で解説します。
Q1:イーサリアムの発行枚数はどれぐらい?
2024年7月現在のイーサリアムの発行枚数は、約1億2,000万枚です。
イーサリアムには発行上限がありませんが、2022年9月15日の「ザ・マージ」アップデートにより、イーサリアムの1日の発行量が大幅に減少し、希少性が高まっています。
Q2:イーサリアムとビットコインの違いは?
ビットコインが主に価値の移転に特化しているのに対し、イーサリアムはスマートコントラクトを通じて複雑なアプリケーションの開発が可能です。
Q3:イーサリアムの買い方は?
イーサリアムなどの仮想通貨を購入するには、まず仮想通貨取引所で口座開設する必要があります。ビットフライヤーの口座開設手順は以下の通りです。
- ビットフライヤーで口座開設
- ビットフライヤーに日本円を入金
- イーサリアムのチャートを分析する
- イーサリアムを購入する
なお、詳しく手順を知りたい方は、イーサリアムの買い方で解説してるので、参考にしてみてください。
口座をお持ちでない方は、ビットフライヤー公式サイトへアクセスし、口座開設を進めましょう。
bitFlyerでイーサリアムを見るQ4:イーサリアムのメリットは?
イーサリアムの主なメリットは以下。
- スマートコントラクト機能により、複雑な取引や自動化されたプロセスが可能
- 分散型アプリケーション(DApps)の開発プラットフォームとして利用可能
- 大規模かつ活発な開発者コミュニティが存在
- 分散型金融(DeFi)や非代替性トークン(NFT)など、革新的な用途の基盤
- プログラマブルなブロックチェーンとしての柔軟性
Q5: イーサリアムのデメリットは?
逆にイーサリアムのデメリットは以下のとおり。
- スケーラビリティの課題:ネットワークの混雑時に処理速度が低下
- 高いガス代(取引手数料):ネットワーク需要が高まると取引コストが上昇
- 複雑性:一般ユーザーにとって理解や利用が難しい場合がある
- セキュリティリスク:スマートコントラクトの脆弱性を狙った攻撃の可能性
- 規制の不確実性:各国の法規制の変更により影響を受ける可能性
まとめ:イーサリアムは新しい金融プラットフォームの仮想通貨
イーサリアム(ETH)は、2015年に登場した世界2位の仮想通貨で、ブロックチェーン技術の可能性を広げるプラットフォームとして、テクノロジーや金融の世界に注目を集めています。
競合プラットフォームの台頭や規制環境の変化など課題もありますが、デジタル経済の未来を形作る重要な存在として可能性を秘めています。
2025年の仮想通貨バブルに乗り遅れないように、仮想通貨の買い方を参考に、イーサリアムに投資してみてください。
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